住んでいる場所やこれから検討しているエリアが、洪水や浸水などの水害の危険があるかどうかがわかる「ハザードマップ」。
吉祥寺、杉並区、中野区、三鷹市、世田谷区がある城西地区の、ハザードマップの種類や不動産探しのコツ、行政が行っている治水対策なども、不動産のプロがあわせてご紹介します。
この記事でわかること!「水害ハザードマップ」のポイント
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card:東京都杉並区のハザードマップの見方や不動産購入前に注意すべき水害を知っておこう!
水害ハザードマップの種類を知ろう!
ハザードマップの発行元は、国土交通省・都道府県・市区町村で、発行元の違いによって水害に関するハザードマップもいくつか種類があります。
まず、国土交通省が運営している「ハザードマップポータルサイト」を見てみましょう。
1. 重ねるハザードマップ

※画像出典:ハザードマップポータルサイト
画面左側にある「重ねるハザードマップ」の「地図を見る」ボタンを押すと、地図が表示されます。これが1つ目のハザードマップです。
「重ねるハザードマップ」は、国土交通大臣が管理する河川である、一級河川の大臣管理区間のみに関するハザードマップです。

城西エリアの一級河川は多摩川だけ。そのため、「重ねるハザードマップ」では城西エリアにはほとんど色がついていません。
なお、一級河川のうち大臣管理区間以外の部分は、都道府県知事・市区町村長・地方公共団体が管理しています。
2. わがまちハザードマップ

※画像出典:ハザードマップポータルサイト
ハザードマップポータルサイトのTOPページに戻り、右側の「わがまちハザードマップ」を見てみましょう。
ここから調べたい市区町村を選択すると、それぞれの行政が公開しているハザードマップ公開ページに移動することができます。これが2つ目のマップです。
自分が住んでいるエリアの実際の水害ハザードマップは、市区町村発行のものをチェックするのがおすすめです!
不動産契約の際にも、市区町村発行のハザードマップを使って説明するように法律で定められています。
3. 浸水予想区域図・浸水想定区域図
3つ目は、東京都建設局のホームページで公開されている「浸水予想区域図・浸水想定区域図(河川別)」です。
河川別の図はそれぞれの河川管理者によって作成されていて、この浸水予想区域図・浸水想定区域図が、水害ハザードマップの基になっています。
ハザードマップの色の基準
各市区町村から発行されているハザードマップは、「想定最大規模降雨」という1,000年に1回の規模の大雨を想定して作成されています。
そして色分けは、「土地の利用状況」「河川・下水の整備状況」「地盤の高低差」などに基づいて設定されています。
想定雨量の変更も
近年、ハザードマップ作成における想定雨量の変更(東海豪雨→想定最大規模降雨)が行われました。
それに基づいて城西エリアのほとんどの行政が2018年以降にハザードマップを更新し、時間最大雨量は約34%増、総雨量は約17%増になりました。

※画像出典:三鷹市浸水ハザードマップ
例として三鷹市のハザードマップを取り上げると、今生までは浸水予想0.2m以上に黄色の色をつけていたのですが、最新の更新では浸水予想0.1m以上に色を付けるという変更も加わっています。
そのため、以前のハザードマップと比較すると、最新のハザードマップでは色が塗られているエリアが増加した印象になっています。
城西エリアのハザードマップ一例
- 武蔵野市「防災情報マップ及び浸水ハザードマップについて」
- 杉並区「わが家の水害ハザードマップ」
- 中野区「中野区ハザードマップ」
- 三鷹市「三鷹市浸水ハザードマップ」
- 世田谷区「世田谷区洪水・内水氾濫ハザードマップ」
水害ハザードマップから見えてくる!不動産を探す時のポイント
城西エリア(吉祥寺・杉並・中野・三鷹・世田谷)では、多摩川付近の一部地域を除いて、大規模な河川の氾濫が起きる可能性は低いです。
そして最新のハザードマップでは色のついたエリアが拡大したため、全く色のついていない場所に限定して不動産を探すのは、なかなか難しい状況になっているのが本当のところです。
必ず現地の土地を目で確認して、内水氾濫や土地のリスクも考慮する

色の付いていないエリアであったとしても、水害のリスクが0ではないことを考えると、気になる物件が50cm以下の浸水予想区域であれば、直接現地に行って周囲の状況や立地などを一度確認することをおすすめします。
なぜかと言うと、実際に大雨が降った時、水は高いところから低いところに向かって流れます。
つまり、坂の途中に水は溜まらず流れていくのですが、逆にすり鉢の底になっているような場所には水が集まってきてしまいます。
物件見学のときには、その家の周りや道路を必ず見渡してみてください。
その家が坂の途中にあるのか、それとも一番底にあるのか、どの程度リスクがあるのかをチェックして、ご家族としっかり相談して検討するのが良いと思います。
水害に負けるな!城西エリアの治水対策
もちろん、行政も黙って自然災害を受け入れているわけではありません。災害に負けないように、城西エリアの行政が行っている水害対策や治水工事を2つ紹介します。
1. 雨水抑制対策施設の設置、及び助成金の支払

1つ目は「雨水抑制対策施設の設置、及び助成金の支払い」です。
各行政によって多少の違いがありますが、城西エリアでは概ね「雨水抑制対策施設(雨水浸透ます)」を敷地内に入れることを行政が推奨・義務化しています。
これは、自宅の敷地内の地面の中に雨をできるだけ浸透させ、吸いきれなくなった分だけを下水に流す仕組みで、住民で協力して河川に流れ込む水量を減らすというものです。
「雨水浸透ます」を自宅の敷地内に設置する費用に対して、各行政から助成金が支払われます。助成の内容は各自治体のホームページなどに詳細があるので確認してみてくださいね。
2. 調節池の整備
大雨が降ると、空から降ってくる雨だけでなく、下水が処理しきれなかった雨水も流れ出て川の水位が一気に上がります。そこで力を発揮するのが、この「調節池」です!

環七とも言われる環状七号線の地下には巨大なトンネルがあります。その大きさは内径12.5m、全長約4.5km!建物でいうと4階建てのビルが丸々入ってしまう高さで、東京都で一番大きい調節池です。
この環状七号線地下広域調節池は、妙正寺川~善福寺川~神田川などの水を流すことができ、さらに石神井川までつなげる整備工事が進められています。東京都内では多数の調節池が稼働・整備されており、行政も対策をしっかり講じています。
土地や水害リスクについて不安があれば、すぐ相談!
動画でチェック!ハザードマップの種類や検索方法
ハザードマップの種類の検索方法を、さらにわかりやすく動画でも解説しています。ぜひチェックしてみてくださいね!
「水害ハザードマップ」について解説した不動産のプロ

- 殖産ベスト株式会社
- 矢島 大(やじま だい)
- 知っておくだけで不動産ご購入時に役立つ、プロによる不動産基礎用語の解説をしています。不動産購入に必要な知識を中心に、この城西地域にスポットライトを当て、後悔のないマイホーム探しをサポートいたします!
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