「丸長 豪徳寺」は、荻窪「中華そば丸長」からのれん分けをしたお店

ラーメンと聞いてどんなラーメンが頭に浮かびますか？
シンプルなしょうゆラーメン、みそラーメン、とんこつラーメン、魚介系スープのラーメンなど、さまざまな種類のラーメンが思い浮かびますよね。
世の中には、バリエーション豊かなたくさんのラーメンの種類や系統があります。

“丸長のれん会”は日本最古のラーメンのれん会

その中の一つといっていいかもしれない「丸長系」。
丸長系ラーメンの特徴は、とんこつスープにカツオ節やサバ節でうまみを加えるところにあります。

「丸長 豪徳寺店」は、1947年に荻窪で創業した「中華そば丸長」からのれん分けをしたお店で、“丸長のれん会”が日本最古のラーメンのれん会といわれているそうです。

荻窪の「中華そば丸長」は5名で創業し、その後それぞれが、「丸信」「栄楽」「大勝軒」「栄龍軒」として独立していきました。
その中の一つ、「大勝軒」は後にラーメンの神様と呼ばれた店長率いる、つけ麺で有名な「大勝軒」に！

今でこそ、家系や二郎系、インスパイア系などさまざまな系統がありますが、のれん分けの始まりはこの「中華そば丸長」だったんですね。

豪徳寺駅から徒歩10分ほどの「丸長 豪徳寺」は、古き良き昭和レトロ

「丸長 豪徳寺店」は、豪徳寺駅から徒歩10分ほどの場所。
経堂駅から来ると、世田谷線の踏切のすぐ先にあります。
遮断機が下りるタイミングで、カンカンカンカンとなる警報音が昭和へタイムスリップする合図のように感じます。

「丸長 豪徳寺」の店内はとにかく全てが懐かしい

のれんをくぐり中に入ると、そこは昭和のラーメン屋、どこか懐かしい空間が広がっています。
年季の入ったテーブルとイス。
壁中に貼られた手書きのメニュー。

カウンターの上に並べられている商品名のプレートには、おもむきを感じます。
チャーシュー麺ではなく、チャシュウメンの表示にグッときます。

このときは、一番人気のみそラーメンと餃子を注文することに。

「丸長 豪徳寺店」の看板メニュー“みそラーメン”

みそラーメンは、過去に雑誌にも掲載されたそうです。入口の立て看板にその雑誌の記事が張られていました。

注文して5分程度。店内にあるテレビを見て待っていると、みそラーメンが運ばれてきました。

中央にかかっている輪切りのネギが印象的な、みそラーメンです。ネギがつながっているのも、ご愛嬌。
具材は、ネギ、もやし、ひき肉と至ってシンプルです。

濃過ぎないやさしい味わいのスープに、適度なかたさの麺がマッチします。自家製麺だからこそ、このモチモチ感や歯ごたえなのかもしれません。

焼きたて餃子も定番メニュー

一心不乱にみそラーメンを食べていると、餃子が運ばれてきました。

6個入りで、お皿からはみ出ている圧巻のボリュームです。
1個1個がふっくらとしていて、皮はモチモチです。

口に入れると感じる野菜の甘み。
半分に割って中身を見ると、納得の野菜の多さです。

ニンニクがしっかりと効いていておいしいです。餃子定食を注文しているお客さんがいたのもうなずけます。

懐かしさのある町中華の味にほっとする「丸長 豪徳寺店」

荻窪のつけ麺で有名な「中華そば丸長」からのれん分けした「丸長 豪徳寺店」のみそラーメンや餃子は、ほっとする懐かしい町中華の味でした。
次回は、ラーメンの歴史にも思いをはせながら、ビールと一緒に楽しみたいです。