世田谷でおでかけ
秘密のオアシス「経堂五丁目特別保護区」の一般開放は年2回だけ!
いつでもなんでも手に入る、便利な時代。しかし、季節だけはそうもいきません。春と秋の年2回だけ一般開放される「経堂五丁目特別保護区」で、本当の自然に触れてみませんか?その季節にしか見ることのできない風景がそこにはあります。
そもそも「経堂五丁目特別保護区」って何?
経堂五丁目特別保護区は、その名の通り経堂5丁目にある自然保護を目的とした公園のようなところで、広さは1,817平方メートルです。1992年に世田谷区の条例で指定されました。
2023年4月現在、世田谷区には4カ所に特別保護区の指定があり、そのうちの一つがこの経堂五丁目特別保護区。
わたしたちが入ることのできる一般開放日は、春と秋、年2回の限られた日のみです。チャンスを逃さないよう、しっかり計画を立てて行くのをおすすめします。
閑静な住宅街の中に広がる大自然「経堂五丁目特別保護区」
経堂駅より徒歩10分。住宅街の中に、経堂五丁目特別保護区はあります。閑静な住宅街を歩いていると、突如として現れる大自然といった感じでしょうか。本来の自然が守られている貴重な空間です。保護区を囲う柵には、一般開放の案内や、季節ごとに見られる小鳥や昆虫の写真が説明つきで、掲示されています。予習もそこそこに、いざ中へ!
地面には、しっかりとした木の根っこもあり、足元に注意です。
こんな遊び心も!
(注)この鳥はレプリカです。本物かと思ってびっくりしました。(笑)
「経堂五丁目特別保護区」はまるで絵画?とんでもない絶景!
保護区の中心には池があります。「伝説の池」や「ダイダラボッチ池」と呼ばれているそうで、昔、大男のダイダラボッチが歩いた足跡に湧き水が溜まって池になったとの伝え話があります。池の大きさは、約200坪、約660平方メートルとのことなので、ダイダラボッチはよほど大きいのでしょうね。
保護区内には、見学順路があり池の周りを半時計回りに歩いていくようになっています。
池の周りの桜や、水面に映る桜はまるで名画のようです。ちなみにこの桜は、エドヒガンザクラという品種だそうです。歩くにつれ、見える景色が変化していくさまにも心奪われます。
保護区内には、桜だけでもエドヒガンザクラ以外にジンダイアケボノ、カワズザクラ、ソメイヨシノと3種類もあるそうで、ぜいたくな気分になりますね。秋に訪れたときには、色鮮やかな紅葉を見ることができましたよ。
池には、コイやオタマジャクシの姿も見ることができます。
自然に感謝、「経堂五丁目特別保護区」を守ってくれている方たちに感謝を
地球温暖化やさまざまな土地開発の中で、自然は徐々に姿を消していっています。
経堂五丁目特別保護区を管理している、「世田谷トラストまちづくり」では、自然環境保全を進めるために、ボランティアの方たちが生き物調査や下草刈り、落ち葉かきなどの管理作業を行っているそうです。
保護区の入口にはボランティアさんがいらっしゃり、保護区の自然について教えてくださいます。
小さい子どものまっすぐな質問に答えている姿は、心あたたまる、ほほえましい光景でした。小さな子どもから大人まで興味が持てる、こんな取り組みも!
このままではいずれなくなってしまうかもしれない自然を守り、次世代へつなげる。壮大な自然と共に、それを守ってくれている方たちへ感謝の思いをはせる、そんな時間もすてきですね。
「経堂五丁目特別保護区」で移ろいゆく季節を感じてみて
今回は、春と秋の年2回だけ一般開放される「経堂五丁目特別保護区」をご紹介しました。さまざまな植物が芽吹く春の景色は、何か新しいことを始めてみよう、と勇気をくれます。
秋には、色鮮やかな紅葉を見ることができるので、ぜひ次回、秋の一般開放に訪れてみてくださいね。