
世田谷でおでかけ
せたがや百景にも選ばれた若林「駒留八幡神社」の境内で歴史に思いを寄せる
- 2025/02/28
若林駅から徒歩10分の場所にある「駒留八幡神社」は1308年からある歴史深い神社。 広い境内には世田谷区名木百選に選ばれたクロマツや数々のほこらがあります。緑豊かな心を清めたいときにぴったりのスポット「駒留八幡神社」でお参りしませんか。
若林のひっそりとした住宅の中に現れる荘厳な「駒留八幡神社」
「駒留八幡神社」は東急世田谷線若林駅から環状七号線を上馬方面へ10分ほど歩いた場所にあります。
少し路地に入った場所にありますが、環状七号線沿いからも大きな木々や鳥居が見えるので見つけやすいですよ。
「駒留八幡神社」の一ノ鳥居
一ノ鳥居はよく神社で見かける朱色の鳥居より少しブラウンがかっていておしゃれな色になっています。
一ノ鳥居の後ろには「建替記念」と書かれています。
鳥居の横には駒留八幡神社の説明が書かれた看板があります。
それによると祭神は天照大神(アマテラスオオミカミ)と応神天皇(おうじんてんのう)で、神社の歴史は古く鎌倉時代の1308年にこの地の領主である北条左近太郎入道成願が奉斎(ほうさい)したそうです。
「駒留八幡神社」の歴史ある社、せたがや百景にも選ばれた境内と松の大樹
鳥居をくぐって中に入り石畳の道を進みます。
ニノ鳥居をくぐると左側に手水舎(てみずや)があるのでそこで手と口を清めます。
カラフルな鈴緒が映える拝殿(はいでん)でお参りを
狛犬の先には立派な拝殿があり、カラフルな鈴緒(すずお)が風になびいているのが見えます。
その横には神楽殿(かぐらでん)と社務所(しゃむしょ)が並んでいます。
どの建物も少し古めかしく感じましたが威厳がありますね。
社務所では祈祷(きとう)の受付やお守りなどを購入することができますよ。
世田谷区名木百選に選ばれたクロマツ
お参りを済ませたあと、横を見ると立派な松の木が立っています。
このクロマツは世田谷区の天然記念物にも指定されていて、世田谷区名木百選にも選ばれている木です。
クロマツと拝殿の後ろが少し小山のようになっていて本殿はそこにある木造の八幡造りの建物です。
世田谷に残る悲恋の伝説の舞台
「駒留八幡神社」にはいくつかのほこらがあります。
一番奥に鎮座するほこらは、世田谷城城主の吉良頼康氏が寵愛(ちょうあい)した常盤という側室が自害したのを嘆き弁財天としてまつったものです。常盤は赤ちゃんを身ごもっていたそうでその子の供養としてこの神社の相殿神(あいどのしん)としてまつり、“若宮八幡”と称したそうです。
世田谷区の花の“サギソウ”は常盤が飼っていた白サギと、その白サギを頼康が供養した場所に咲いた花に由来しているんだとか。
この常盤姫の話は伝説とされていますが、なんとも悲恋な話で切なくなりました。
弁財天は現在、厳島神社としてまつられています。
ほこらの周りには水は張っていないものの池があり、厳島神社と書かれた小さな札が立っています。
その横にあるほこらには戦没者慰霊殿があります。
向かいの赤い鳥居のほこらには稲荷神社がまつられています。
ほこらの横にある紅葉が赤く染まっていて美しく、見とれてしまいます。
「駒留八幡神社」のお祭りは10月中旬!
境内にはお神輿(みこし)を納めてある建物もあります。
「駒留八幡神社」のお祭りは、毎年10月の中旬に行われるそうです。
時期的に三軒茶屋の有名なイベントである大道芸と同じ日になるそうで、大道芸を見に来た人が夜にお祭りに立ち寄ってとてもにぎわうそうですよ。
地域住民をそっと見守る「駒留八幡神社」
住所では上馬にある「駒留八幡神社」は元々この辺り一帯の鎮守様(ちんじゅさま)としてまつられていたこともあり、古くからの住人の中には今でも毎日おまいりする方も多いそうです。
皆さんも近くに来られたときには、ぜひ「駒留八幡神社」で世田谷の歴史に触れてみてくださいね!
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※お店の様子、メニューや価格などは取材当時のものです。最新情報はホームページやSNSでご確認ください。